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大阪情報サロン

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阿倍野区『桃ヶ池公園』

◆春めいて大阪♪三日続きの晴天になりました。
ローカルネタになりますが、陽気に誘われて阿倍野区の桃ヶ池公園を訪れてみました。
もう二年近く前に掲示板で一度取上げた公園です。それで再度同じネタに挑戦となりました。場所はJR阪和線と阪神高速松原線の交点の西南側になります。
以前、掲示板で大和川の付け替えによって、「西除川の大和川以北は取り残されて、長池・桃ヶ池になった」と書いたのですが、今回調べましたがどうしてもそのような事実は見当らなかったのです。どうも私の早合点だったようです。

◆じつは、自宅からそう遠くないので、子供のころはときどき遊びにきたこともあったから、よく知っています。すぐ近くの松虫通りを車で走ることは頻繁にあるが、とくに用もなく、何十年と訪れることはなかったのです。
訪れてみて、想像以上に木々もあり、池も水をたたえていた。
予想以上の広がり、ちょっと感動・・・
阿倍野区『桃ヶ池公園』_e0161853_20511547.jpg

地図で確認すると、住吉区の万代池の二倍くらいの面積がある。今は「桃ヶ池」と書くが昔は「股ヶ池」であったようだ。
灯台もと暗し。近くの公園だからありがたみが減じていたのかもしれない。どうも古い歴史が刻み込まれた池のようである。
股ヶ池明神の鳥居の横にあった案内によると、推古天皇やら、聖徳太子の大蛇退治の伝説が書かれてある。股ヶ池には大蛇がいたそうな。この池はいつからあるのだろう。
阿倍野区『桃ヶ池公園』_e0161853_20535150.jpg

以前に調べた記憶だと、河内長野の天野山に源を発する西除川(天野川)は狭山池から北野田・美原・布忍・天美を辿って我孫子から大和川左岸の土手に沿って浅香近くで大和川に注いでいる。大和川付近の流路は現在の姿であって、大和川の付け替え前はさらに北流し、駒川・今川となって生野区林寺付近で平野川に合流し京橋近くで淀川に合流していたという。

◆江戸中期、1704年に大和川が付け替え工事が実施された。それまで柏原の石川合流点から北西に向けて玉櫛川、長瀬川を本流にして、いずれも淀川に注いでいたのが、一年足らずの工事で堺に向けて付け替えられたのだ。
それで、西除川の大和川以北は取り残されて、長池・桃ヶ池になったと以前に書いたがその事実はなかったようだ。たんに古くからの池だったのだろう。
阿倍野区『桃ヶ池公園』_e0161853_20571263.jpg

近鉄沿線の河内天美・河内松原・藤井寺付近にはおびただしい池がある。ちなみに狭山池は西除川の途中にある、日本最初にして最大のため池だそうだ。大和川は付け替えられて300年あまりになる。そんな大規模な土木工事が一年も経ずして出来たとは・・・驚き!
さて、桃ヶ池を地図で見ると、複雑な形をしているのがわかる。大きく突き出した半島が少なくとも三つ、完全な島が一つ・・・
阿倍野区『桃ヶ池公園』_e0161853_20571698.jpg

◆島々をつないで橋が架けてあって、行き来できるように配置されている。池の面積も大きいが、日本庭園によく見られる配置にダブって見える。まさに山水を鑑賞しながら歩くのは回遊式庭園ならぬ、回遊式公園といえる。
池の水が濁っているのが少し気になったが、こんな近隣公園にしておくのは勿体無い、そんな素材を持つ公園である。願わくば水も透明度を増して、公園内に和風のコミニティ施設でもしつらえて、きれいに整備されればと思う。
# by osaka-salon2 | 2009-02-06 21:08 | 大阪の公園

『中之島公園再整備工事:その2』

◆「春めいて大阪♪」昨日・今日と日中は暖かくなりました。昨日は立春だし、日差しがめっきり明るくなった感じがします。
ほんでもって、「中之島公園再整備工事」の写真を追加します。
天神橋に工事の看板がありました。それによると工事内容は以下の通りです。

工事名称:中之島公園新設工事-3
工事期間:平成20年12月11日~平成21年3月31日
施工担当:大阪市ゆとりとみどり振興局 緑化推進部北部方面公園事務所
施工:㈱中道組

◆正式な工事名称は「中之島公園新設工事-3」となっていました。
工事名称の「新設工事」と「-3」には意味があるようですね。つまり「剣先公園は公園ではなかったから新設」となるのでしょうか。「3」は工区のことと思います。
▼写真は天神橋からの撮影です。
既存樹木は全部撤去せずにある程度残して整備されるようです。詳しく知りたい方は前回の「ゆとりとみどり振興局」のwebをご覧ください。
『中之島公園再整備工事:その2』_e0161853_1944443.jpg

『中之島公園再整備工事:その2』_e0161853_1945237.jpg

『中之島公園再整備工事:その2』_e0161853_19454517.jpg

▼これは天神橋の東側、八軒家浜方面です。中之島剣先とは別の工事と思われます。
複雑に入り組んだコンクリートの擁壁が造られているようです。
『中之島公園再整備工事:その2』_e0161853_1946491.jpg

# by osaka-salon2 | 2009-02-05 20:00 | 大阪の公園

『中之島公園再整備工事』

◆中之島公園の再整備工事が行われています。
去年10月開業した京阪中之島線の工事のため、広範囲に渡って公園・遊歩道などが撤去、あるいは閉鎖されていたものを再生する工事になります。関連する八軒家浜などはすでに去年の春オープンの後も残る西側が整備され、大江橋から西側の堂島川護岸の中之島遊歩道も整備中です。
『中之島公園再整備工事』_e0161853_1172457.jpg

◆今回の公園整備の中心になるのは中央公会堂から東側、難波橋・天神橋・剣先までとなります。とくに私が注目している剣先の整備は以下のようになっています。
『中之島公園再整備工事』_e0161853_118872.jpg

●川辺の愉しみゾーン
天神橋、天満橋、八軒家浜、南天満公園の間に広がる大川の開放感や水・緑豊かな自然を楽しめるゾーン
【剣先】大川の水面の広がりや八軒家浜を行きかう船、大川沿いの桜、水上の祭り、中之島の新しいシンボルとなる施設(噴水等)などの水上風景・風物を楽しめる小高い展望スペース
工事期間は平成21年3月31日までです。
去年の朝日新聞H20/10/19付の噴水報道も入れておきます。
『中之島公園再整備工事』_e0161853_1195416.jpg

ゆとりとみどりの振興局
◆工事期間は3月31日までとなっていますので、桜の時期には間に合うようですが、噴水は同時に出来るのか、私の勘では噴水は整備オープン後になるような気がします。
いずれにしても、最近の大阪市の公園整備は非常に良くなったと思います。京阪の工事で一旦壊れた機会に目を見張る劇的変化にして、逆手にとって10倍返しですからね。八軒家浜などを見ると、水辺の景観・アメニティが劇的に良くなっています。剣先グランドの場所も大いに期待できると思います。
# by osaka-salon2 | 2009-02-04 11:36 | 大阪の公園

久々に「梅田阪急ビル」を見る

◆久々に大阪の街を車でクルージング・・・
去年はあっちこっちでバンバン伸びた鉄骨も、ほとんど上がってしまって、今は冬枯れの感じになってしもた。「積水御堂筋ビル」はかなり高くなってきたけど、これからのやつには少し間があるので、やはり梅田になるよね。
てな、ことで「梅田阪急ビル」に注目。
久々に「梅田阪急ビル」を見る_e0161853_10242782.jpg

▲西側から見るとこんな感じ。鉄骨は35・36階部分の組立てが北西の少し残して完了。
下の写真も同じ位置から、少しズームアップ
久々に「梅田阪急ビル」を見る_e0161853_10283584.jpg

▼南側からの写真も2枚、御堂筋の東側の第三ビル近くに車を止めて撮影。ちょっと失敗かな、画面の中央にしないとこけちゃうよ。傾いた写真で見にくいですが、ご勘弁を。
久々に「梅田阪急ビル」を見る_e0161853_10305489.jpg

久々に「梅田阪急ビル」を見る_e0161853_10313426.jpg

◆2/2夕方の撮影です。これで170mくらいでしょうか、高くなってきました。あと5階が上に伸びる勘定ですが、5階継ぎ足すと随分違うと思いますよ。
# by osaka-salon2 | 2009-02-03 10:51 | プロジェクト

『都市と高層ビルの話をしよう:3』

『大阪とは何か?』
◆大阪人はようやく自信を回復してきたように見える。その原動力は高層ビルの増加による景観の劇的変化である。梅田・中之島の高層ビルがつながれば世界的な摩天楼都市となるはずである。今後も「中之島フェスティバルタワー」もあれば「中央郵便局」もあり、何より「梅田北ヤード」の本命が控えている。
「近鉄阿部野橋ターミナルビル」もいよいよ解体工事にかかる。ひと口に300mといっても前回のNY・ワールドトレードセンターの415mツインタワーの光景・・・。周りのビル群の三倍はあろうかという抜き出た高さの約四分の三になるのが近鉄阿部野橋の300mビルである。かりにニューヨーク・ロアーマンハッタンに近鉄ビルを持ってくれば、WTCなき現在、どえらい高さになる。新WTC「フリーダムタワー」も実際に建ってみればツインタワーには及ばない気がする。ドバイとか、台北101とか、世界一を更新しているのは分かるけども、やっぱり高さだけではないのである。近鉄の社長だかの会見では「平成の通天閣を建てたい」と言っていたけど、偏見のない大阪人の自信発言なのかもしれない。
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◆近鉄は勝負に出たことは確かである。梅田・難波への劣勢を認めつつ規模で勝負するしか道はなかったのであろう。天王寺というのは淀屋橋・北浜や心斎橋と比較すると田舎に見えるのである。「阿倍野なんて空気のうまい田舎ですよ」とは賃貸オフィスの不動産屋の声であったりする。オフィス立地は極めて都心指向が強いのである。「規模の勝負」はいくら大きくても単独では苦しい。阿倍野再開発の「イトーヨーカドー」や「東急ハンズ」出店ショッピングモールも着工されたが、田舎郊外型のモールが阿倍野でどうなるか判らない。JR天王寺駅の建替えなどの援護があれば相乗効果で近鉄阿部野橋300mビルも生きてくる。世はまさに地域間競争に突入しているのである。
「天王寺は田舎ですよ」はオフィス街としての意味であって、天王寺が比較すべき相手は梅田・難波・心斎橋である。一般的な感想では天王寺も十分都会である。いわば大阪人の屈折した大阪自慢が「天王寺は田舎」となる。奈良県や和歌山県人は天王寺を大都会と思っているのである。オシャレに着飾って出かける街は「心斎橋」が筆頭であろう。「梅田」もデパートや劇場・映画館などの集積、あるいは西梅田の展開によってオシャレな街へ変貌している。「難波」「天王寺」が頑張らないと梅田一極集中に歯止めがかからない。
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◆さて、立地がものをいう商業地であるが、大阪の地域構造によって都心業務地区もかなり限定的に展開している。本来の北限は「堂島」であったが、「梅田」に隣接していたことでつながった。梅田の東側の天満・南森町も業務地区である。大阪の中核的な業務地区は中之島から南側、淀屋橋・北浜・本町のいわゆる北船場である。本町通り・中央大通りから南は問屋街の色彩が強かったが、郊外移転などがあって、オフィス街への転換が進行している。ここから長堀通りまでが船場の範疇に入る。
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◆江戸時代の大阪の市街は「船場」「島之内」「西船場」「天満」が市街地だった。この地域がほぼ現在も業務地区としてのオフィス街になる。長堀通りから南は道頓堀まで「島之内」になる。島之内は歓楽街の性格が強い。よく船場が大阪の中心といわれるが、その通りではあるが、むしろ狭い大阪では船場=大阪の感じになる。船場の東西の境界は「東横堀川」と「西横堀川」で、西横堀は埋立てられて現在は「阪神高速環状線」の北行きが通っている。その少し西側には四つ橋筋があるが、ここから西は西船場になる。
もちろん都心業務地区は徐々に拡大しているが、西は「新なにわ筋」から東は「谷町筋」付近までが現状のオフィス街、業務地区といえるのではなかろうか。「新大阪」「江坂」などは飛地の副都心である。江坂は大阪府下、吹田市になるけども大阪のオフィス街になっている。

◆写真:上から「近鉄阿部野橋ターミナルビル完成パース」「淀屋橋付近の住友ビル」「御堂筋と四つ橋筋の2枚」
自宅の改築工事の監理で忙しくて、久し振りの更新でした。住宅の工事は一部の手直しを残して無事終りました。
# by osaka-salon2 | 2009-02-02 22:36 | エッセイ