◆春めいて大阪♪三日続きの晴天になりました。
ローカルネタになりますが、陽気に誘われて阿倍野区の桃ヶ池公園を訪れてみました。
もう二年近く前に掲示板で一度取上げた公園です。それで再度同じネタに挑戦となりました。場所はJR阪和線と阪神高速松原線の交点の西南側になります。
以前、掲示板で大和川の付け替えによって、「西除川の大和川以北は取り残されて、長池・桃ヶ池になった」と書いたのですが、今回調べましたがどうしてもそのような事実は見当らなかったのです。どうも私の早合点だったようです。
◆じつは、自宅からそう遠くないので、子供のころはときどき遊びにきたこともあったから、よく知っています。すぐ近くの松虫通りを車で走ることは頻繁にあるが、とくに用もなく、何十年と訪れることはなかったのです。
訪れてみて、想像以上に木々もあり、池も水をたたえていた。
予想以上の広がり、ちょっと感動・・・
地図で確認すると、住吉区の万代池の二倍くらいの面積がある。今は「桃ヶ池」と書くが昔は「股ヶ池」であったようだ。
灯台もと暗し。近くの公園だからありがたみが減じていたのかもしれない。どうも古い歴史が刻み込まれた池のようである。
股ヶ池明神の鳥居の横にあった案内によると、推古天皇やら、聖徳太子の大蛇退治の伝説が書かれてある。股ヶ池には大蛇がいたそうな。この池はいつからあるのだろう。
以前に調べた記憶だと、河内長野の天野山に源を発する西除川(天野川)は狭山池から北野田・美原・布忍・天美を辿って我孫子から大和川左岸の土手に沿って浅香近くで大和川に注いでいる。大和川付近の流路は現在の姿であって、大和川の付け替え前はさらに北流し、駒川・今川となって生野区林寺付近で平野川に合流し京橋近くで淀川に合流していたという。
◆江戸中期、1704年に大和川が付け替え工事が実施された。それまで柏原の石川合流点から北西に向けて玉櫛川、長瀬川を本流にして、いずれも淀川に注いでいたのが、一年足らずの工事で堺に向けて付け替えられたのだ。
それで、西除川の大和川以北は取り残されて、長池・桃ヶ池になったと以前に書いたがその事実はなかったようだ。たんに古くからの池だったのだろう。
近鉄沿線の河内天美・河内松原・藤井寺付近にはおびただしい池がある。ちなみに狭山池は西除川の途中にある、日本最初にして最大のため池だそうだ。大和川は付け替えられて300年あまりになる。そんな大規模な土木工事が一年も経ずして出来たとは・・・驚き!
さて、桃ヶ池を地図で見ると、複雑な形をしているのがわかる。大きく突き出した半島が少なくとも三つ、完全な島が一つ・・・
◆島々をつないで橋が架けてあって、行き来できるように配置されている。池の面積も大きいが、日本庭園によく見られる配置にダブって見える。まさに山水を鑑賞しながら歩くのは回遊式庭園ならぬ、回遊式公園といえる。
池の水が濁っているのが少し気になったが、こんな近隣公園にしておくのは勿体無い、そんな素材を持つ公園である。願わくば水も透明度を増して、公園内に和風のコミニティ施設でもしつらえて、きれいに整備されればと思う。